徒然糞

徒然なるまま糞

とうめいなよどみ

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発泡スチロール,石粉粘土,ジェスモナイト,着彩

180×175×145

2022

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 「とうめいなよどみ」は、身体・モノの関係と、その関係が持つ切り分けられない密接な空気の存在を元に制作を行なった。

 本来道具というものは、自然界とそこに住む人間の橋渡しの役割があった。しかし、整備されきった現代において、便利さを求める私たちの生活は、道具によって決定されている。

 その窮屈さを、身体とモノの関係に置き換え、更にそれが持つ内的な関係を形に表すことで、ほぐしていくことを目指した。

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 本作品では、木馬を道具という存在として捉え、人と道具の関係を見つめ直すモチーフとして採用した。

 交通手段として古来から利用されてきた馬は、交通の発達した現代において、本来人と持っていた関係が薄れ、娯楽的な要素が強くなったように思える。

 この先、私たちが頼り切ってきた道具という存在が消えた時、人は自然と共存することができるのだろうか。もしくは、そうなる前に道具が自然さえも飲み込んでしまうかもしれない。